持株会制度を利用しない1つの理由|リスクの分散が鍵

皆さんの会社には持株会制度はありますか?
私の会社には、持株会制度があります。
以前は数年に1度くらいの通知でしたが最近は毎月のように通知が来ます。
上司がマメなのか、通知回数が増えた理由は分かりませんが、持株会で自社の株を購入するかを私の個人的視点で今回は書きたいと思います。
結論から言えば私は自社の株は持ちません。
資産の分散にならないのが一番の理由です。
持株会制度とは
持株会制度とは、従業員が毎月一定額を積み立てて自社の株式を購入できる制度です。
会社が拠出額に上乗せして補助(奨励金)を出すケースが多く、福利厚生の一環として導入している企業は上場企業全体の約8割以上に上ります。
東京証券取引所の調査(2023年度)によると、奨励金については調査対象会社全体の96.6%にあたる3,163社において支給されています。
「奨励金があってお得そう」という印象から加入を検討する方も多いと思いますが、メリットだけでなくデメリットもしっかり把握しておくことが大切です。
持株会のメリット
- 奨励金により市場価格より割安で買えるタイミングがある
- 毎月定額購入のため、ドルコスト平均法で自動的に積み立てられる
- 株価を都度チェックする必要がない
- 給与天引きのため、意識しなくても資産形成が進む
奨励金の存在は確かに魅力的です。また給与天引きで自動積み立てができる点は、「気づいたら貯金ができていない」という人にとっては有効な仕組みと言えます。
仕組みとして悪くはないんですよね。
持株会のデメリット
- 給料も株も自社の業績に影響される
- 株価が高いタイミングで購入するケースもある
- 個別株のためインデックス投資より集中リスクが高い
- 証券口座を指定されることがある
- 在籍中は何となく売りにくい雰囲気がある
- 株主優待が受けられない(持株会名義のため)
デメリットの中でも特に気になるのが、給料と株価が同じ会社の業績に連動してしまう点です。
会社の業績が悪化した場合、給与が下がるだけでなく、保有している自社株の価値も同時に下がるという「ダブルパンチ」を受けるリスクがあります。
分散投資の考え方とは真逆の話になってしまいます。
なぜ私は参加しないのか
私が持株会に参加しない最大の理由は、リスクの集中です。
私の投資方針は、個別株も投資信託もリスクを分散させながら運用することを基本にしています。
リターンが多少小さくなっても、再現性の高い地道な方法を選んでいます。
その方針からすると、給料も投資も同じ会社に依存するのは、分散投資の考え方とは相反します。
また、持株会は基本的に自由に売却しにくい面もあります。在籍中は「売る」という選択が取りづらく、資金の流動性が下がるのも気になる点です。
応援したい気持ちはありますが、投資と感情は切り離す方が長続きすると思っています。
「リスクの分散にならないから入らない」と答えたら、そういう考え方もあるのかという反応でした。
同僚は年金感覚で積み立てる気分で入っているようで、お互い否定も肯定もしない話でしたが、投資への考え方の違いが出た会話でした。
持株会が向いている人・向いていない人
- 投資の手間をかけたくない
- 会社の成長に強い確信がある
- 奨励金を短期で活用して売却できる環境にある
- まず投資を始めるきっかけが欲しい
- すでにNISAや投資信託で資産形成している
- 分散投資を重視している
- 会社の業績に不安がある
- 資金の流動性を確保しておきたい
退職・転職するときはどうなる?
持株会に加入している場合、退職や転職の際には保有株の扱いを決める必要があります。
一般的な流れとしては、会社から手続きの説明があり、指定された証券会社に自分の口座を開設したうえで、株を受け取るか売却するかを選ぶことになります。
- 退職時に会社が指定する証券会社への口座開設が必要になるケースがある
- 株を受け取るか、売却するかを選択する
- 売却して利益が出た場合は譲渡益として課税対象になる
- 手続きの詳細は会社から案内があるため、退職が決まったら早めに確認しておくと安心
まとめ
持株会は制度として悪いものではありません。奨励金や自動積み立てという仕組みは、投資を始めるハードルを下げる効果があります。
ただ、分散投資を前提とした資産形成を考えるなら、給料と投資先が同じ会社に集中するリスクは無視できません。
正解は未来にしかわかりません。
しかし、考えられる最大リスクを加味したうえでどうするか、が一番納得できる判断だと私は思っています。
参加している方も、していない方も、自分の投資方針と照らし合わせて考えてみてください。
・東京証券取引所:従業員持株会状況調査
・Indeed:持株会のメリットとデメリット|仕組みをわかりやすく解説
・QUICK Money World:持株会は入るべき?仕組みやメリット・デメリットを解説
※この記事は個人の見解をもとにした内容です。持株会制度の詳細は会社によって異なります。投資判断はご自身の責任において行ってください。












