4%ルールを勘違いしていた話|運用しながら取り崩すと資産は減らない?

4%ルールを勘違いしていた話|運用しながら取り崩すと資産は減らない?
「資産を貯めることには一生懸命になれるけど、いざ取り崩す段階になったら本当にうまくできるのか?」
そんな不安を持っている方は、私だけではないはずです。
この記事では、私が「4%ルール」を完全に誤解していたことに気づいた話と、実際にシミュレーションしてみた結果をお伝えします。
同じ不安を抱える40代の方の参考に、少しでもなれば嬉しいです。
💡 そもそも4%ルールとは何か
4%ルールとは、毎年資産の4%を取り崩して生活費などに充てる運用方法です。
米国の「トリニティスタディ」という研究に基づく経験則で、約30年持つとされています。
この話を最初に知ったとき、私は「なるほど〜」と思っただけでした。
でも改めて考えてみると、
これって意外と持たないな…
そんな疑問が生まれ、自分なりに計算してみることにしました。
❌ 私が勘違いしていたこと
「5%取り崩し = 5,000万 ÷ 年250万 = 20年で枯渇する」
なぜそう思ったか。頭の中でこういう計算をしていたからです。
- 資産を全額現金化して、毎年一定額を使い切るイメージで考えていた
- 5,000万円 ÷ 年間250万円(5%取り崩し)= 20年で枯渇
- 4%なら5,000万 ÷ 200万 = 25年…4%ルールの「30年」とも合わない
本の説明に「4%ルールで30年持つ」とはサラッと書いてあるのに、前提として「運用しながら取り崩す」という話が抜けていたり、小さく書いてあったりして、完全に見落としていました。
✅ 正しい理解:運用しながら取り崩す
「運用しながら取り崩す」とはどういう意味か
5,000万円を運用したまま、必要な分だけ現金化する。残りの4,800万円は引き続き運用が続いている状態。
つまり、リターン率 ≥ 取り崩し率 であれば、資産はほぼ減らない。
- 5%取り崩し + 5%リターン = 増えた分だけ使うので資産はほぼ横ばい
- 4%取り崩し + 5%リターン = 差の1%分だけ資産が増え続ける
- 3%取り崩し + 5%リターン = 差の2%分、資産がどんどん増える
実際にシミュレーションしてみた結果
初期資産5,000万円・年間リターン5%で、運用しながら取り崩した場合の残高推移です。
| 経過年数 | 取崩率 3.0% | 取崩率 3.5% | 取崩率 4.0% | 取崩率 4.5% | 取崩率 5.0% |
|---|---|---|---|---|---|
| 現在 | 5,000万 | 5,000万 | 5,000万 | 5,000万 | 5,000万 |
| 5年後 | 5,553万 | 5,414万 | 5,276万 | 5,138万 | 5,000万 |
| 10年後 | 6,258万 | 5,943万 | 5,629万 | 5,314万 | 5,000万 |
| 15年後 | 7,158万 | 6,618万 | 6,079万 | 5,539万 | 5,000万 |
| 20年後 | 8,307万 | 7,480万 | 6,653万 | 5,827万 | 5,000万 |
| 25年後 | 9,773万 | 8,580万 | 7,386万 | 6,193万 | 5,000万 |
| 30年後 | 11,644万 | 9,983万 | 8,322万 | 6,661万 | 5,000万 |
これは完全に想定外の結果でした。
運用しながら取り崩すと、資産が減らない可能性があることがわかりました。
もちろん毎年必ずリターンが出るわけではないので、この計算はあくまで目安です。
ただ、私が当初イメージしていた「どんどん減っていく」とは全く違う結果になりました。
⚠️ ただし、注意すべき現実のリスク
「じゃあ安心だ!」と思いたいところですが、現実はもう少し複雑です。
- 毎年必ず5%のリターンがあるわけではない(株価は大きく変動する)
- 下落局面で同じ率で取り崩すと、資産が一気に減るリスクがある
- 日本では売却益・配当に約20.315%の税金がかかる(NISA口座は非課税)
- インフレによって実質的な生活費が増える可能性がある
株価が好調なときに2〜3年分の生活費を現金で確保しておき、下落局面では株式に手をつけずに現金で生活費を賄う方法です。
あらかじめ現金バッファを持つことで、感情的な判断を防ぎやすくなります。
だからこそルールを事前に決めておくことが大事だと感じています。
😌 計算してみて、少し安心できた
私は結果的に、少しだけ安心しました。
80歳まで生きるのか、100歳まで生きるのかわからない。だから長生きリスクが計算上で出せず、どれだけ資産が必要かわからないことが不安でした。
でも、運用しながら取り崩すならば、必要以上に心配しなくてもいいと感じられるようになりました。必要以上に貯め続けることはしなくていい、と思えてきたのも大きな変化です。
「4%ルール」は運用しながら取り崩す前提の話。全額現金化して使い切るイメージとは全く別物です。
お金に働いてもらいながら使う、というのが資産形成の本質だと改めて感じました。
- 4%ルールは「運用しながら取り崩す」前提。全額現金化して使い切るイメージとは全く違う
- リターン率 = 取り崩し率であれば、理論上は資産がほぼ減らない
- 5%取り崩しでも5%リターンがあれば、30年後も資産は横ばいのまま
- ただし株価変動・税金・インフレなど現実のリスクは必ず考慮する
- 下落局面に備えて現金バッファを持つ「バケツ戦略」が有効
- 運用継続を前提にすれば、長生きリスクへの過度な不安は和らげられる
※ 本記事の試算はあくまで参考であり、将来の運用成果を保証するものではありません。
※投資にはリスクが伴います。実際の運用判断はご自身の責任でお願いします。
※ 4%ルールは米国「トリニティスタディ」に基づく経験則です。
※日本の税制・為替リスク・インフレ率は異なります。税制については最新の情報をご確認ください。








